西暦3051年。
世界は所謂ローファンタジーというやつになってしまった。
人類の3分の1は異能力をもって生まれ。
悪の秘密結社が暗躍し。
ヒーローが化け物をぶん殴る。
そんな世界で、一人の異能力使い水鳥十利は、どのように生きるのか。
これは、彼の物語だ。



※この作品は、『戦隊ヒーロー（ブラック企業）のグリーン辞めます』のリメイクです。

ドレミファソラシ。
鍵盤の上に指を走らせる。
何もない、空のピアノ。
ただ、空しさのまま遊ばしている。

新鮮な素材で出来たシェイク。
良ければあなたも召し上がれ。

※人の気分を害するかもしれない内容が含まれます。注意してお読みください。

とある人殺しの遺言がここに御座ゐます。
注意して読まれたし。

十年前くらいは、自転車を漕いでいた。
その時と同じ道を、今自動車で走っている。
あの頃と、色々変わってしまった。
見える世界はくすんでしまったし、私の目は霞んでしまった。
それでも、何かきっと見えるって、信じてる。
………ただの、勘違いさ。

あなたは言った。
「海辺で死にたい」と。
私は止められなかった。
あなたは身を投げた。
私の言葉は、砂浜の上に横たわっている。
後を追おうとした。
けど、怖くて出来なかった。
コンクリートに染みが出来た。
私の鼓動はまだ激しい。
あなたの心を私が抉った。

これは、『私』の漫ろ言。
取り繕って詩を書く、『私』のエッセイ。

玄関を開けると、そこには長年会ってなかった幼馴染がいた。
「トリックオアトリート！」
一日遅れのハロウィン。
二人で過ごすのも悪くない。

あんた以外の女を抱きたい。
あんたのことを忘れたいから。

「あなたの顔が見たい」
　僕はそう言った。
「うん。見えたらいいね」
　あなたはそう言った。

黒髪に白い服がトレードマークの少女・ノト。
白髪に黒い服がトレードマークの青年・キア。
二人は人知れず葬儀を行う。現世への執念からその魂を残してしまった屍人の葬儀を。
これは、白と黒、二人の葬儀屋のお話だ。

自分の信念を折り曲げる。
そうすれば、何かと余計にぶつからずに済むから。

自分はもう二人じゃない。
別れの挨拶は既に終わっている。
そうでなければこんな詩を詠うものか。
この感情に、この感傷に、この感動に、フレンチキスを。

―――あなたへのキスは、もう済ませたから。


愛は残っている。
哀もここにある。
逢いはもうない。
恋を失っている。
多分、故意に恋していた。
本当は、自然としないといけないのに。


好きって、どこに置いてきたんだっけ。
どこかの隙間に落としたのかもね。

月は綺麗だった。
手は届かないけどね。

不眠症とは違う。
ただ単に、眠れないだけ。
周りは分かってくれない。
深い眠りに沈めようとしてくる。

友人が残した忘れ形見は、俺のことを縛っていた。


※この作品はとある文豪のとある作品をリスペクトしており、また独自解釈を含みます。

暑い陽射し。
頭がくらくらする。
あなたはもう同じ電車には乗らない。

ついつい、自分の指を噛んだり、唇の皮をめくったりしますよね。

影というものは、よく、日陰のことだと勘違いされがちだ。
しかし、古くは影には、「光」という意味があったのだという。
影法師のボクと、光のキミ。
本当はどっちが影なのか判らない。

回る。繋ぐ。減る。増える。
この文章はそういうもの。
それ以外の何でもない。

死んだよ死んだ。妻が死んだ。
私は悲しい。悲しいのだわ。
きっときっと、心苦しいのだわ。
入水をしましょう。それがいい。
水に浸かれば、疲れはとれるでしょう。

灰色の世界しか描けないわたしに、君は光をくれたんだ。
ちょっと日焼けしたけど、これくらいがいいよね。

壁に、腕とか、肘とか、擦っちゃって。
ちょっと、じんじんする。
そんな経験、ありませんか？

これは、『俺』の戯れ言。
皮肉げに詩を書く、『俺』のエッセイ。

七夕に一つ、詩を書いた。
会えない織姫と、彦星のお話。

水滴が水面に落ちる様子は、鏡を壊す時に似ていた。

雨が降った。
僕は振った。
傘が折れた。
心も折れた。

比翼とは、片目片翼で、常に並んで飛ぶ鳥のこと。
連理とは、二本の木でありながら枝を重ねて木目を相通じさせた木のこと。
二つとも、男女の契りの深さに例えられる。

これは、『僕』の独り言。
幸せに詩を書く、『僕』のエッセイ。

一回でもそれに手を出せば戻ってこれない。
誰かはそれに、手を出した。

墓参りに行く。
あの人に会いに行く。

夏バテしました。
やる気が出ない。筆が1ミリも進まない。
僕はただ、置いてあるグラスを見た。

あの人の部屋の整理が進んでいる。
私の気持ちは整理がついている、はずだ。

笑いながら虫を殺す。
何気もなく動物を殺す。
一時の感情で他人を殺す。
やっぱりおまえは、きみは、あなたは、かれは、かのじょは、あのひとは、このひとは、そのひとは、わたしは、ぼくは、おれは、じぶんは、じぶんは、自分、は―――。
屑だ。あはは。屑なんだよ。

夜中。
十二時を少し過ぎたくらい。
僕はただ、空に向かって、詠う。

君は虚無感を抱いて帰ってきた。
僕はそれに、直面出来なかった。

君の愛に溺れた僕は、君に果たして釣り合っているのか。

屋上から身を投げた彼の遺書を、私は今日、初めて読む。
書き出しは、こうだった。

“僕が死んだのは、君の為。”

電車が来る予感がする。
それを運ぶ風は、なんとも形容し難い。

彼女はもうここにはいない。
悪いのは僕なのに。
とばっちりを食らったのは、あの子だった。

幸せなことと、疲れることについて書きました。
他に何も書いていません。

叶わないと分かっている恋ほど、無惨なものはない。

僕なりに、今の世の中を見た感想です。
真に受けないでください。

魔術学園でそこそこの暮らしを営んでいる平凡な魔術師、綾文彩。
文武両道、魔術の腕前も料理の腕前も最高級な天才魔女、咲崎衣織。
隣人同士という関係だが、絶対に交わることはない。そう考えていた生活が、ある日を境にがらりと変わる。
「何、してるんだ、そんなとこで」
「………………」
電柱で出会う二人。そして、二人の運命は―――？

あれ？
何か、いつもと違う。
あなたは何処？

お願い、私も関わらないから、お前らも関わらないでくれ。

僕に安心をくれるもの。
それを僕は、孤独と呼んだ。

僕は昔から自転車に乗れなかった。
それだけの話。

　恐ろしい悪鬼どもの手から魔界を守った魔王の一人・リオスベーラ。
　魔族達からその残虐さ故に軽蔑される彼女の御付き・グレース。
　これは、そんな二人の戦いと恋愛を描いた物語。

フロンガスでオゾン層に穴が空いた。
地表のすべては焼け焦げた。
その世界で、僕は君に、恋をしたんだ。

重力が私を縛り付ける。
ぐらぐらしている、不確実なものじゃなくて。
本物が、欲しいの。




そのはずだった。