空から聖女が降って来た!~俺は人を捨てても彼女を守り抜く~
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人族は『勇者』、『聖女』、『剣聖』、『賢者』等の特級戦力である『聖職』持ちを擁して魔族の侵攻に対抗していた。対して、魔族は『大魔王』を筆頭に多くの『魔王』を基軸に人族を追い詰めており、全体的に人族不利の状況が長く続いていた。
『成人の儀』
それは15歳になり成人を迎えた男女が皆、女神の祝福を受け『職業スキル』と呼ばれるスキルを授かる儀式である。本来スキルとは数多の修練の果てに『世界』に認められる事で取得するものだが、成人の儀では苦労無く取得出来る為、労せずに『職業』を得る事が可能となる。
故に『職業スキル』と呼ばれている。又、『職業』を得る事で相応の補正を受ける為、職無しの者よりも効率的に活動できる。ただ、稀に成人の儀で一切のスキルを授かれない『無能者』が発生する事がある。
大陸の果ての地で一人山中に暮らす青年、レオニス=アーカインも『無能者』の烙印を3年前に押された過去を持つ。だが実の所、彼には成人の儀で授かったスキルがあった。しかしそのスキルを使う事は、人をやめる事と同義であり、実際に使用した者がどうなったのか知る彼はそれを使う事を避け、他者と距離を置く事を選び、山中での孤独な暮らしをしていた。
そんな孤独な日々が突然終わりを告げることになる。
『空から聖女が降って来た』事によって。
心に傷を負った聖女との邂逅を果たした彼は、彼女と共に『前』に進む事を決意する。多くの悪意や魔族と人族の闘争に巻き込まれながらも歩み続けんとする二人の行きつく先はー?